イタリア大使館別荘記念公園(日光)
昭和初期にイタリア大使館の別荘として造られた日光中善寺湖畔の建物と敷地が、イタリア大使館別荘記念公園として、一般開放されています。この建物は、昭和3年に建設され、平成9年まで歴代の大使が使用していた物だそうですが、杉皮を市松模様に貼り合わせた外壁や内装、自然の川原の石を積み上げた暖炉など、質素な自然素材によって作られているのが、特徴です。
設計者のアントニン・レーモンドの作品は、軽井沢のレーモンド夏の家なども残されており、日本国内の国際的避暑地の別荘建築に本領を発揮した建築家で、美しい自然の中に日本の風土に合った開放的な建物を建築し、近代日本建築の中に西洋の生活をうまく溶け込ませ、日本の現代住宅の設計に大きな影響を与えた一人と言えるのでは無いでしょうか。食堂、居間、書斎をつないだ、広いワンルームはその先の広縁に通じ、ガラス窓の建具を通して、広々とした中禅寺湖の湖面を望むことが出来ます。
建物の1階南東の角の休憩室は二方向ともが開放された掃きだし窓で、周囲の樹木の木陰に座っているような開放感です。2階の独立した幾つかの寝室も皆、南側の窓から、中禅寺湖を望む事が出来ます。大使の間と呼ばれている大き目の寝室はその隣の寝室とドアで、繋がって、行き来が出来、それぞれのプライバシーを保ちながら繋がった空間となっており、夫婦で利用すれば良い関係で居られそう。ホテルのスイートルームなどにも、こういうプランの部屋多いですよね。平面プラン全体を見ても、夫婦、家族そしてお客様がそれぞれのプライバシーも持ちながら、うまく楽しくお付き合い出来る、そんな家庭のあり方を示す設計者の意図を感じさせるように思いました。
イタリア大使館別荘記念公園の写真集はこちらから開く事が出来ます。
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